Wwise 2025.1 ベータ版がリリースされ、Audiokinetic Launcherでインストールできるようになりました。
アクセスするにはWwise LauncherにログインしてWwiseタブを開いてください。"INSTALL A NEW VERSION"のドロップダウンメニューより"Special"を選択してください。
ご注意ください:本ベータ版を正式リリースに使用することはできず、Wwise 2025.1のリリース後はサポートされません。
2025.1 ベータ版で提供される機能の概要:
Wwise 2025.1では、没入感あふれるオーディオ体験を生み出すために欠かせないWwiseワークフローがさらに改善されています。最新リリースの変更点の多くは、一般的なユーザインターフェーススキルを活用しながらワークフローを統一するという、Audiokineticの包括的な目標を達成するためのものです。これらの変更の目的は、日常タスクで発生する軋轢を解消し、ユーザビリティを高めることです。このリリースにMedia Poolビューが追加されたことで、オーディオファイルをインタラクティブワークフローの一部として利用し、Wwiseで直接コンテンツ制作をはじめることや、継続的に制作に取り組むことが可能になります。また新しいUnityのWwise Browserでユーザビリティが向上したことに加えて、Wwise Unrealインテグレーションでパフォーマンスの最適化、パッケージングの改善、Dynamic Dialogueワークフローの完全サポートが実現しています。音響技術面については、音響シミュレーションの音質とアクセシビリティの向上に重点を置き、誰もが信ぴょう性の高いサウンド体験を作り出すことができる、使いやすいツールを完成させるという目標の達成に向けて改良を重ねています。このリリースにおけるWwiseサウンドエンジンの変更では、システム基盤を支える柱であるダイナミックサウンド再生を安定させることに重点を置く一方で、SDKを使用して作業するオーディオプログラマに手厚いサポートを提供するために、システムの進化と発展を図っています。
デベロッパ向けの包括的で拡張性に富むソリューションであるWwiseは、最大限の柔軟性を提供するために進化し続けています。こうした機能強化は、インタラクティブオーディオの制作に携わるユーザによる、イテレーションを通じた画期的なサウンド体験の実現をサポートします。
ユーザエクスペリエンス
Audiokineticはサウンドクリエイターに最適なインタラクティブオーディオワークフローを提供することを目指しています。それにより、豊富な機能セットのバランスを調整してプロジェクトのニーズに応じて拡張できるため、初心者と経験豊富なプロフェッショナルの両方に適しています。最新リリースの変更点の多くは、一般的なユーザインターフェーススキルを活用しながらワークフローを統一するという、Audiokineticの包括的な目標を達成するためのものです。これらの変更の目的は、日常タスクで発生する軋轢を解消し、ユーザビリティを高めることです。Media Poolにより、プロジェクト全体を通して参照されるオーディオファイルを簡単に見つけてアクセスできるようになるだけでなく、ほかのオーディオファイルソースにも直接アクセスできるようになります。サウンドデザインをゼロからはじめる場合でもイテレーションの場合でも、リアルタイム連携のインタラクティブワークフローの一部としてサンプルライブラリを利用することで、サウンドデザイナーの能力を大きく伸ばすことができます。また階層編成が明確でシンプルになるよう、ユーザコミュニティからのフィードバックに応えて階層がマージされ、階層名が変更されています。ほかにもインタラクティブミキシングに直接作用する新機能が数多く導入されています。例えば、Multiband Meter Effectに到達するためのMeter Effectのビルド、オーディオレートサイドチェーン機能やReal Time Parameter Control(RTPC)のミュート、およびソロ機能の追加などが挙げられます。これらの制御機能は、ランタイムダイナミクスを形成する画期的な方法を提供します。またParametric EQプラグインを改善するためのアップデートを行って、周波数グラフを視覚的に編集できるようにしたり、Event Limitingを導入して指定の期間にEventのポストを禁止できるようにしたりすることで、より直感的で包括的な制御を可能にしました。
- 階層のマージと階層名の変更 :階層編成の簡素化および命名の明確化
- Media Pool :オーディオファイルを表示および使用するための統合インターフェース
- Similar Sound Search :Media Poolデータベース内のサウンドを、テキストによるクエリまたは参照用のオーディオクリップを使用して検索
- Property Editorの改善 :レイアウトの見やすさと機能性を強化
- Parametric EQ Graph :視覚的でインタラクティブなEQ編集
- Multiband Meter :マルチバンドシグナルのリアルタイムメータリング
- Event Limiting :Eventのポストを阻止
- RTPC Mute/Solo :非破壊的なカーブ試聴
- Audio File Importer View :非モーダルなドッキング可能ビュー
- Sidechaining :ミックスのダイナミクスを制御するオーディオレートシグナル
- External Source - WAV Playback :WAVファイルを変換せずにExternal Sourceとしてロード
- WAQL Accessor Additions :Wwise Authoring Query Language対応の新しいアクセサ
Audiokineticのプロジェクトマネージャのダミアン・キャストバウアーは次のように述べています。「Actor-Mixerという用語に別れを告げるのは、少し寂しくもあります。私は長いことWwiseを使用しているため、この用語をWwise特有のものとしてすぐに把握できますが、知らない人にとっては分かりづらいことも承知しています。最終的には、この名前変更によってアクセシビリティが向上し、誰もが優れたインタラクティブオーディオをより容易に実現できるようになることを願っています。」
これらの機能や仕様の詳細については、以下をご覧ください。
インテグレーション
Wwiseインテグレーションは、ゲームエンジンとWwiseサウンドエンジンによって提供される機能豊富なインタラクティブオーディオをつなぐパイプラインの役割を果たします。このリリースでの大幅な改良により、新しいUnity Wwise Browserでユーザビリティが向上したことに加え、Wwise Unrealインテグレーションでパフォーマンスの最適化、パッケージングの改善、Dynamic Dialogueワークフローの完全サポートが実現しています。Gymの機能も更新および追加されています。GitHubで利用可能な機能テストにより、インテグレーションのカスタマイズが各種リリース間で引き続き有効であることを確認できます。
- Unity Wwise Browser :Wwise Pickerの置き換えにより、ワークフローが合理化されました
- Unreal Dynamic Dialogue :UnrealでランタイムEventのスケジューリングに対応します
- Gym :デベロッパ向けのサンドボックス環境として機能するWwiseプロジェクトです
- Unrealパッケージングの改善 :Unreal Modular Gameplay Featureによりエクスペリエンスが向上します
これらの機能や仕様の詳細については、以下をご覧ください。
Spatial Audio:音響
誰もが信ぴょう性の高いサウンド体験を作り出すことができる、使いやすいツールを完成させるという目標の達成に向けて、Wwiseの音響技術の改良を重ねています。サウンドが実世界でフィルタリングされているように示されるDual Shelf Filterの追加から、Game Object 3D Viewerでプロファイリングを容易にするための設定の追加に至るまで、音響シミュレーションの音質とアクセシビリティの向上に重点を置いています。またAcousticsを利用するユーザのエクスペリエンスの一環として、ユーザからのフィードバックに直接対応した結果生まれた新機能がいくつか導入されています。ReflectプラグインのアーリーリフレクションにおけるDopplerのエフェクトの軽減、ネストされたルーム内を移動する際のリアル感を高めるためにAKSpatialAudioVolumeに追加されたDistanceオプションのExclude、Emitter ClusteringやDynamic Load Balancingなどの一連のパフォーマンス関連の機能などがあります。
- デュアルシェルフフィルタ :音響特性をシミュレートするための新しいEQカーブ制御
- Project Environmental Curves ShareSet :再利用可能な音響カーブ
- Game Object 3D Viewerの更新 :ゲームオブジェクトや音響のデバッグの可視化を改善しました
- Reflectの改善 :ユーザビリティを高めるために改善および再編成しました
- Dynamic Load Balancing :処理能力に応じて音響タスクを継続的に分散します
- Room Distance Behavior :あるルームがほかのルームの距離計算にどう関与するかを決定します
- Emitter Clustering(実験段階) : リフレクションおよび回折のパス計算処理のパフォーマンスを向上させることを目的としています
これらの機能や仕様の詳細については、以下をご覧ください。
Wwiseサウンドエンジン
Wwiseサウンドエンジンでの作業が、サウンドデザイナーの日々のワークフローの一部として認識されないことがよくあります。このリリースにおける変更では、システム基盤を支える柱であるダイナミックサウンド再生を安定させることに重点を置く一方で、SDKを使用して作業するオーディオプログラマに手厚いサポートを提供するためにシステムの進化と発展を図っています。複数のシステムにわたる再生を最適化するために動作が書き換えられたことに加えて、新しいCommand Buffer APIはオーディオデータの処理順序を制御するための専門的な技術を提供します。Wwiseはデベロッパ向けの包括的で拡張性に富むコアソリューションとして、最大限の柔軟性を提供するために進化し続けています。
- 動作の書き換え :複数のシステムにわたる再生を最適化するためのWwiseサウンドエンジンの変更
- Command Buffer API :オーディオ実行の順序やタイミングを管理するための新しい低レベルAPI
これらの機能や仕様の詳細については、以下をご覧ください。
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