WwiseにMeta XR Audio SDKプラグインを導入

新リリース

Meta XR Audio SDKプラグインがWwiseに導入されたことをお知らせいたします。この強力なプラグインは、Meta Questヘッドセットなどの複合現実(MR)デバイスを通して没入感あふれるエクスペリエンスを創出するために必要な、コアオーディオ機能を提供します。

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Meta XR Audio SDKにより、空間オーディオや音響シミュレーションの基盤となるコンポーネントを活用して没入型エクスペリエンスを提供するアプリを制作し、仮想のオブジェクトやキャラクターと同じ空間を共有しているような感覚をユーザに与えることができます。Meta Horizonストアで現在入手可能な数々のアプリで幅広く採用されていることからも分かるように、このAudio SDKは広範囲にわたり機能検証されており、高性能で安定した動作が実証されています。

 

没入感あふれるオーディオで、MRエクスペリエンスを高めよう

Meta XR Audio SDKがほかの機能より際立っているのは、空間オーディオの音質です。長年にわたる研究とテストを経て完成した独自のHRTF(頭部伝達関数)モデルは、公開されているデータセットに基づくモデルと比べ、ローカライゼーションとスペクトラル透過性に優れています。これによりユーザは3D空間にサウンドソースを正確に配置できるため、ゲームエンジンに組み込まれているスタンダードな「3Dオーディオ」のレンダリング機能より没入感の高いエクスペリエンスを作り出すことができます。

また、Meta XR Audio SDKはUnityやUnreal Engine向けのMeta SDKで提供される、一部の高度な機能と連動します。代表的なものとして、最近発表されたAcoustic Ray Tracing機能が挙げられますが、この機能は「The Game Awards 2024 VR Game of the Year」を受賞したBatman: Arkham Shadowで披露されました。これらの機能を組み合わせることで、没入型エクスペリエンスの創出に必要なツールをすべて手に入れて、ユーザを仮想のオブジェクトやキャラクタと共に仮想空間に溶け込んでいるような気分にさせることができます。

Meta XR Audio SDKを利用するメリットMeta XR Audio SDKの主要機能の一部を紹介します:

  • 没入感を生み出すサウンドローカライゼーション:HRTFはオーディオを空間的にレンダリングするため、ユーザはサウンドソースを方向、距離、高度を含め正確に3D空間に配置できます。
  • 包み込むような環境オーディオ:ユーザを包み込んで仮想世界へといざなう、没入感あふれる3Dサウンドスケープを制作するための、アンビソニックスファイルのレンダリングに対応しています。
  • 真の環境的プレゼンス:空間音響に基本的な室内音響モデルを適用して、環境内で発生するリフレクションやリバーブを表現し、ユーザを実際にそこにいるかのような気分にさせることができます。このプラグインは環境の3Dジオメトリに基づくオクルージョン、ディフラクション、オブストラクションのシミュレーションなどの高度な機能を備えた、MetaのAcoustic Ray Tracingソリューションとも連携します。
  • MRモバイルヘッドセットで高い性能と安定性を実現:Batman: Arkham Shadowをはじめ、Meta Horizonストアで入手可能な数々の高評価アプリでパフォーマンスが実証されています。

 

はじめてみる

開発ワークフローはWwiseソフトウェアをすでにお使いの方にとってシンプルで親しみやすいものになっています。Audiokineticのサイトでは、このプラグインを無料で提供しています。ドキュメントとチュートリアル(Unity | Unreal Engine)に従って、MRアプリに相応しい没入感あふれるオーディオエクスペリエンスを作り出しましょう。

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