レッスン 1

目次

TempoとTime Signatureの継承を理解する

検討しておきたい重要な点が、ミュージックプレイリストコンテナにも、ミュージックセグメントと同じようにテンポのプロパティがあることです。今、それをExplore Music Playlist Container Property Editorで見ることができます。ここで問題なのは、このプロパティが、中にある全ての子オブジェクトに継承されることで、120という値が中のミュージックセグメント全てに適用されるので、先ほど入力した138 bpmという値が実質的にオーバーライドされます。

  1. Exploreミュージックプレイリストコンテナを展開して、Explore-Arpeggio ミュージックセグメントを選択します。

    波形の上部にあるタイムラインを見ると、既に小節やキューが波形の該当ポジションと合っていないことが分かります。また、ミュージックセグメントのテンポ値は表示されず、継承された値の120に置き換えられているのが分かります。

    各ミュージックセグメントでOverride parentチェックボックスをクリックしておけば、継承された値が無視され、事前に入力した値が復活されます。ただし全てのミュージックセグメントでこれを行わなければならないので、Exploreミュージックプレイリストコンテナで、テンポのプロパティを変更した方が理にかなっています。

  2. Explore ミュージックプレイリストコンテナを選択し、Tempoプロパティを138に変えます。

    これで、親ミュージックプレイリストコンテナの正しいTempo値が、中に入っている全ての子に継承されます。

  3. 様々なミュージックセグメントを選択してみて、また波形が小節線やキューと正しい位置で揃っているかを確認します。

    さて、Explore-TransToBridge ミュージックセグメントで、問題に気づきましたか?このミュージックセグメントのTime Signature(拍子記号)は3/4のはずですが、親ミュージックプレイリストコンテナからの継承により値が4/4となっている点です。これを解消するには、Explore-TransToBridge ミュージックセグメントで、Time SettingsにあるOverride parentチェックボックスをクリックします。

  4. Explore-TransToBridge ミュージックセグメントを選択して、Time Settingsグループボックスで、Override parentチェックボックスをクリックします。

    このミュージックセグメントで直接入力した値である3/4が復元され、小節やキューが波形と正しい位置で揃います。

[ヒント]

毎回ミュージックセグメントでTempo値を設定する必要がないことが、分かったかもしれません。作成するミュージックセグメントが最終的にはミュージックプレイリストコンテナに収まることが分かっていれば、最初にそのコンテナに入れ、このミュージックプレイリストコンテナでTempoやTime Signatureを設定して、それから戻ってエントリキューやエグジットキューを調整すれば良いのです。


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