レッスン 8

目次

Meterビューを調整する

Mixerレイアウトの右側にあるMeterビューは、Mixing Deskのメーターにはない機能がいくつかあります。例えばピークやRMSなど、プログラム入力に対して視覚的に反応するメーター反応が何種類かあります。Mixing Deskの全てのメーターはピークレスポンス的なメーターを使い、瞬時でボリューム値を表示します。この種のメーターは、トラックの音の大きさを評価する時に、やや誤解を招きかねません。トランジェントエネルギーの多い音は、メーターの反応を非常に高いレベルにしてしまいますが、耳には必ずしもそのように聞こえません。

多くの人が旧式のVUメーターで針の動きを見て相対的ラウドネスを評価する方を好むのは、音の全エネルギーにこのメーターは瞬時に反応せず、短期間の間の平均レベルを表示するからです。Wwiseに針型のVUメーターはありませんが、メーターのレスポンススピードをRMS (Root Mean Square、二乗平均平方根)という平均を示すメーターに変更できます。

さらに都合のいいことに、MeterビューがMaster Audio Busに接続されていなくても大丈夫です。Master-Mixer Hierarchyのどのオブジェクトにアサインしてもよく、どのオーディオバスでも大型で高解像度のRMSメーターを使う機会が生まれます。

Meterビューを展開して、詳しく見てみます。

  1. Meterビューの左端をドラッグして、サイズを大きくします。

    一番上に、数字の1がボックスにあります。これが、メーターが表示しているシンクグループです。シンクグループとは、メーターや、メーターのレスポンスタイプをアサインするための事前設定のようなものです。4つのシンクグループを設定できるので、Master-Mixer Hierarchyの4つのオブジェクトを決めて、メーター表示を簡単に切り替えることができます。Master Audio Busは、サウンドエフェクトや音楽も含めて最終的なWwiseのアウトプットを表しているので、Sync Group 1にアサインしておくのが妥当です。次に、MusicオーディオバスをSync Group 2にアサインすれば、最終的な音楽アウトプットだけをメーターで取り上げる方法を確保できます。

  2. Sync Groupボタンをクリックして、Meter Sync Group 2を選択します。

  3. Musicオーディオバスを、Meterにドラッグします。

    音楽の平均的な音量を把握するために、Meter typeをRMSに変更します。

  4. Meter modeを RMSに切り替えます。

  5. 音楽を再生しながら、Mixing DeskにあるMusicオーディオバスのメーターと、Meterビューの違いを、観察します。

    [注釈]

    場合によって、下図のようにメーターの上のdB値を表示させるには、Mixing Deskビューを拡張する必要があります。

    Meterビューの表示が、Mixing Deskのメーターほど値が高くならないように見えますが、ボリュームが低いわけではありません。メーター位置が低いのは、単に短期的なトランジェントにメーターが素早く反応しなくなったからです。

    [ヒント]

    専用のMeterビューを表示するには、メインメニューで、View > Meterを選択して、見たいシンクグループを選択します。


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