レッスン 2

目次

オーディオファイルの圧縮

オーディオファイルサイズを削減する別の方法は、オーディオコーデックの活用です。

この技能検定では、PCMオーディオフォーマットや、Vorbis、Opus、ADPCMといったフォーマットなども出てきます。

  • PCM: PCMはオーディオコーデックでなく、非圧縮フォーマットのことです。スペースをかなり取るフォーマットですが、最も音質が高いです。圧縮されていないのでコーデックのように解凍する必要もなく、CPUの処理負荷は非常に小さいです。

    いつ使うのか: 短く反復のあるオーディオファイルで、処理能力への負荷を削減したいときや、高音質で再生したい音などに使います。

    [注釈]

    Wwiseにオーディオファイルをインポートするときに、必ずファイルフォーマット '.WAV' とし、PCMオーディオフォーマットを使います。高品質のソースを確保でき、ほかのフォーマットにコンバージョンすることも、PCMのままにしておくことも可能です。

  • Vorbis: ほかのフォーマットと比較して非常に低いビットレートで音質を維持することができるため、インタラクティブオーディオ業界で最も人気の高いオーディオコーデックの1つです。Wwiseでは、このフォーマットがインタラクティブメディアやゲーミングプラットフォーム向けに、高度に最適化されています。

    いつ使うのか: あなたのプロジェクトの大部分の音に適していますが、リピート率の高いオーディオファイルにこのフォーマットを使うのは避けるべきで、解凍にいくらかのプロセッシングパワーがかかるからです。DungeonのRock destructionなど、いわゆるうるさい音はVorbisの高い圧縮率にぴったりで、圧縮で生じるノイズが低品質と受け取られないからです。

    [注釈]

    もしオーディオファイル内で一時停止、停止解除、ループなどをしたければ、VorbisコーデックにはSeekテーブルが必要です。Seekテーブルについて詳しくは、Lesson 3で学びます。

  • Opus: OpusコーデックはVorbisの強力な代替案となります。使用するCPUは増えますが、圧縮率がより高く、Vorbisに匹敵する品質を提供します。シークやループにシークテーブルを必要としませんが、その分、CPUの負荷が増えます。

    いつ使うのか: ダイアログのようにループしないオーディオソースやアンビエンスのように長いオーディオソースに適した選択肢であり、ファイルサイズの要件が特に厳しい場合はVorbisを補完するものとして有効的です。

  • ADPCM: ADPCMの圧縮率はPCMの3倍です。Vorbisと比較するとCPU負荷はほとんどなく、多くの場面に適したコーデックです。

    いつ使うのか: アンビエンスやその他のSFXなど、PCMの方式よりメモリを開放しておきたい場合。モバイル端末でCPUを節約したいときにVorbisの代わりに使え、PCMよりランタイムメモリの使用を節約できます。


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