レッスン 3

目次

Virtual Voice Behaviors

各Audio ObjectのAdvanced Settingsタブを開くと、いくつかの最適化設定があります。Audio Object毎に、状況に合った個別の設定を設けられます。同時に、最上位にあるコンテナの設定を定義すれば、その下にくるすべての子Audio Objectは、Override設定が無い限りその設定を継承します。それでは、最上位のActor MixerがVirtual Voiceを使うように設定してください。

  1. LayoutsメニューでDesignerを選択します。

  2. Project ExplorerでDefault Work Unitに移り、 WorldというActor-Mixerを選択します。

  3. Property Editorで、Advanced Settingsタブに移動します。

    プロジェクトの制限やビヘイビアに関する説明でもあったとおり、ボイスをVirtual Voice Behaviorsで制御するときは、このタブにある Virtual Voiceグループボックスのことを指しています。

    ここに4つのオプションが表示されます:

    • Continue to play: ボイスがプロジェクトのVolume Thresholdを下回っても、フィジカルボイスのまま残ります。音楽や、一般的にどのような条件下でも停止しない音に使うと、便利です。

    • Kill: ボイスオブジェクトを停止します。短い単発の音、例えば足音などに適していることが多く、理由は、フィジカルボイスに戻る前に終わってしまうような音をバーチャルボイスにする必要がないからです。

    • Send to virtual voice: ボイスをバーチャルボイスリストに移動させます。フィジカルボイスの処理でも説明したとおり、バーチャルボイスはボリューム計算だけを行い、より負荷の重いファイルコンバージョン、リサンプル、エフェクト処理などは省略されます。

    • Kill if finite else virtual: 無限にループしないボイスはKillし、それ以外はSend to virtual voiceにしてPlay from elapsed timeのオプションを選択します。これは、プロジェクトの大部分のAudio Objectsに適しています。

    現在、WorldというActor-Mixerの設定はContinue to Playなので、あなたのシーンで、例えMax Voice Instance上限やVolume Thresholdを超えても、すべてのAudio Objectsがフィジカルボイスのままで残ります。ワールド内のオブジェクトのほとんど(インターフェース音や音楽以外のもの)は、ある時点を過ぎればフィジカルで維持する必要がなくなります。このため、Send to virtual voiceとしてバーチャル状態にボイスを送れば、大量の処理能力を節約できるはずです。

    Virtual Voiceには2種類のオプションがあります。Send to virtual voiceを選択すると、単純に、送れる音をすべてバーチャルボイス状態に送ります。そうするとEvilCrawler_Moveのような音では、フィジカルボイス状態に戻る前に音が終わってしまうことが多いので、リソースが無駄になります。一方、Kill if finite else virtualを選択すると、このEvilCrawler_Moveというボイスをキルし、ほかのループ中の音に影響しません。それではWorldというActor-Mixerの設定を調整し、オーバーライドされない限りバーチャルボイス状態に送るようにしてください。

  4. Virtual Voice Behaviorsドロップダウンメニューを選択し、Kill if finite else virtualを選択します。

ここでOn return to physical voiceというオプションが選択できないことに注目してください。Play from elapsed timeと同時にKill if finite else virtualを使えないのは、バーチャルボイス状態に送られたボイスが、ループする音だからです。


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