レッスン 9

目次

Wwiseの初期設定

メモリのアロケーションは、SoundBankのコンテンツをロードするたびに行われますが、初期化やアセット管理などのためにメモリをアロケーションし、メモリプールとして確保しておく必要があります。メモリプールは種類によって目的が異なり、AkWwiseInitializationSettingsというAssetファイルで割り当てられます。このファイルは、通常はWwiseGlobalゲームオブジェクト(Wwise Adventure Gameの例のように、別のゲームオブジェクトに手作業で追加することもある)の、AkInitializerコンポーネントから参照されるもので、デフォルトで新しいシーンに自動的に追加されます。AkInitalizerコンポーネントは、同じゲームオブジェクトにある AkTerminator と共に、Wwise Sound Engineを起動するのに不可欠ですが、それぞれ1つしか許容されません。

[注釈]

AkTerminatorは、あなたがゲームを終わらせたときに、Sound Engineを終了させます。

これから、各SceneでAkInitializerが確実に作成されるように設定しながら、参照先のAkWwiseInitializationSettingsというAssetファイルの主要なプロパティをいくつか、詳しく見ていきます。

  1. Unityのメニューで、 Edit を選択し、 Wwise Settings… を選択します。

  2. Asset Managementの下の'Create WwiseGlobal GameObject'が選択されていることを確認し、 OK をクリックします。

  3. Hierarchyで WwiseGlobal ゲームオブジェクトを選択し、 AkWwiseInitializerSettings のAssetファイルをダブルクリックします。

    すると、InspectorにAkWwiseInitializerSettingsのAssetファイルが表示されます。

  4. Common User Settings トグルグループを展開します。

    Common User Settings、Common Advanced Settingsの2つのトグルグループに、各メモリプールのプロパティや、様々な関連プロパティが、表示されます。

あなたが作っているゲームの種類や規模によって、メモリプールのプロパティ値に大きな差が出てくることがありますが、通常は以下のメモリプールを調整するだけで済むはずです。

  • Default Memory Pool 実行されたシーンのオブジェクトのすべてのプロパティや構成、例えば登録されたゲームオブジェクト、ゲームシンク値、ポジションなどが、入っています。

  • Lower Engine Memory Pool ポストされたサウンドの再生に使います。主要の処理パイプラインとして、すべてのサウンドの解凍やエフェクト処理などが行われます。

探偵になるゲームを作成中だと想像してください。大量のダイアログが発生するゲームで(その結果、複数の大きなSoundBankがある)、同時に起きるボイス数は少ない(多くても4個から5個ほど)とします。そのようなゲームでは、アセットの構成が大きいためにDefault Memory Poolが大きくなるかもしれませんが、Lower Engine Memory Poolは、同時処理が少ないため、小さいかもしれません。

Wwise Adventure Gameでは、Lower Engine Memory Poolの方が、Default Memory Poolよりもかなり大きいです。例えば、Woodlandsを訪れて、3匹のEvil Spit Plant達と闘うときは、Number of Voices (Total)が約40になります。

メモリプールサイズは制作過程で変更されることがあり、一般的に、制作の最後の方にならないと決まりません。それでもWwise Unity Integrationで提供するデフォルト値は、スタート地点としては充分です。


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