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ステートの仕組み

ステートとは基本的に「ミキサースナップショット」であり、オーディオやモーションのプロパティに対するグローバルなオフセットや調整を設定して、ゲーム内の物理的条件や環境条件の変化を表現します。ステートの活用でオーディオやモーションのデザイン行程が効率化され、アセットの最適化に役立ちます。

「ミキサースナップショット」であるステートを使うことで、アウトプットされるサウンドを細かくコントロールでき、複数のステートを組み合わせて目的を達成することもできます。また、1つのオブジェクトを複数のステートに登録すると、1つのプロパティが複数の値の変更によって影響されます。この場合、値の変化の合計が適用されます。例えば、別々のステートグループに所属する2つのステートのボリュームチェンジがそれぞれ「-6 db」であり、両者が同時に有効となった場合、最終的なボリュームは「-12 db」になります。

このようにして「ミキサースナップショット」を作成し定義すると、オブジェクト(サウンド、ミュージック、またはモーション)の新たなプロパティセットを設定しても、メモリやディスクの使用量は増加しません。ここで定義したプロパティセットが、あるステート(単一または複数)の時のサウンド再生のルールとなります。また、多数のオブジェクトにグローバルレベルでプロパティチェンジを適用することでリアルなサウンドスケープを簡単に作れ、オーディオとゲーム全体の表現力が強化されます。既に再生中のサウンド、ミュージック、モーションのプロパティを変更することで、アセットを再利用でき貴重なメモリを節約できます。

Example 6.1. ステートの活用例

例えば、キャラクターが水中に潜る時のサウンド処理を考えてみましょう。この場合、ステートを利用して再生中のサウンドのボリュームやLPF(ローパスフィルター)を変更できます。キャラクターが水中にいる時に聞こえる銃声音や手榴弾の爆発音を表現するサウンドのシフトを、プロパティ変更によって作り出します。

下図は、ゲーム側が Underwater(水中)ステートを呼び出した時に、Gunfire(銃声音)と Grenade(手榴弾)の2つのサウンドオブジェクトのボリュームとLPFのプロパティが変更される様子を示しています。



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