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バス階層の構築例

Wwiseで、バス階層の構造を柔軟に設計できます。つまり、プロジェクトのサウンドを整理する上で、絶対に正しい構造というものはありません。とはいえ、どのようなアセットや要件の組み合わせが入っているプロジェクトでも一般的に共通するような方法を、以下の簡単な事例で紹介します。

下のスクリーンショットはSchematic Viewのもので、このプロジェクトでは、マスターオーディオバスの下に4つのオーディオバスがあり、セカンダリマスターバスが3つあります。

Master Audio Busには、以下のバスがあります:

  • Environmental Bus - プレイヤーに聞こえてくるであろう様々なサウンドを環境的な要因(リバーブなど)によって分類したバスで、例えば砂利、木板、セメントの地面別にフットステップ(プレイヤーや他のキャラクターの足音)を分けます。
  • Music: 全てのミュージックをまとめたバスで、ゲーム中の特定場面でプレイする時のミュージックや、ゲーム外のUIメニューを操作中のミュージックなどが含まれます。
  • Voices: キャラクターダイアログのほぼ全てをまとめたバス。
  • Voices_Radio - このゲームではダイアログが頻繁に発生し、無線での会話を表現する特殊設定が必要なボイスも多いため、Voiceバスとは別にこのバスも用意しました。ボイスの整理の仕方として、Voiceバスの下に子バスとして設定する方法もあります。この2つの方法は考え方として似ていますが、求められるサウンドアウトプットを実現するためのミキシングを考慮すると、別のバスをMaster Audio Busのすぐ下に定義する方が効率的となりました。

広大な航空機ハンガー内にいる時のサウンドを調整しやすくするために、Auxiliary BusとしてHangar_Envも設定しました。これを使えば、ゲームシーンがハンガー内に移動した場合に、サウンドをマニュアル操作またはゲームコールでこのバスに送り、ハンガー環境で聞こえるであろうオープンエコーを連想させるリバーブを適用できます。

次に、追加されたマスターバスがあり、それぞれ送り先が別のセカンダリアウトプットです:

  • Motion Bus - 全てのモーションシグナル(別名ランブル)を受信するバスで、適切なコントローラにそれをアウトプットします。この例では子バスがありませんが、モーションでも複雑なミキシングを設定することができます。
  • Non Recordable Bus - システムによっては、DVR (Digital Video Recorder) に録音されない別のアウトプットがあります。プレイヤーによる録音で公に配布してはならない著作権のある音楽などに、合理的です。音(または音楽)をこのバスにルーティングすると、録音されません。
  • Game Pad Bus - コントローラのスピーカーのことで、ここからアウトプットされる音を、プレイヤーは直接に、または少なくともはっきりと、聞こえます。キャラクターの頭が壁にぶつかる衝突音などに理想的なスピーカーです。
[ヒント] ヒント

>同じサウンドを同時に、セカンダリバスとオーディオバスの両方に送ることは推奨されません! どのシステムも多少のレイテンシが発生します。ほんの数ミリ秒であっても、同じサウンドが遅れて別々の出力源から聞こえてくると耳障りです。

[注釈] 注釈

ミュージックファイルなどのサウンドオブジェクトから、モーションデータを生成できます。既存のサウンドからモーションを生成する方法については「既存のサウンドから、モーションを生成」を参照してください。


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