バージョン
前のセクションで説明されているように、オーディオ信号とノイズソースには、それぞれ別個のフィルタリングのセットがあります。これは、主にオーディオをノイズから分離するのに便利で、2つの信号の競合を少なくします。例えば、ハイパスフィルタを使用すると、ノイズを10kHz周波数範囲に制限することができます。一方、変更または‘futzed’されたオーディオはフィルタやイコライザをかけられるので、そのメインコンテンツのほとんどは10kHz周波数範囲には存在しません(おそらく普通のダイアログではこれはそれほど難しいことではありませんが、参考にしてください) 。
SIMソニックフットプリントが‘futzed’された信号全体に適用されるので、受信オーディオとノイズジェネレータ出力が、まるでどちらも同じソースから聞こえてくるような方法で更に処理されることに注意してください。例えば、受信状態の悪いラジオのバックグラウンドノイズは、そこから聞こえてくるオーディオと全体的にほぼ同じソニックフットプリントを持っている必要があります。
シンセティックインパルスモデル(SIM) は、実際のインパルス応答の効率的なエミュレートです。更に、これらには内部レイテンシがないので、リアルタイムでの操作が可能です。SIM制御部にあるチューニング制御で、各SIMの様々なパラメータを調整し、様々な音を生み出すことができます。各SIMには独自のチューニングパラメータセットがあります。
SIM チューニング制御を使用することで、特定のSIM を特定のアプリケーションにより良く適合させることができます。多くのSIMは、チューニング制御がその全範囲にわたって掃引されると、面白いフェイジングエフェクトを作り出します。このエフェクトは、自動化すると便利で、再生中の「音響体験」に一貫性が生まれ、「ムービング」エフェクトにより、更なる「futzリアリズム」が生まれます。
FutzBoxのオーディオ処理の第一段階は、ハイパスおよびローパスフィルタです。これらのフィルタは、制御可能な共鳴またはフィルタのQを含みます。 最大ブーストは、約24dBです。これらのピークは、信号スペクトルの一部を強調するのに非常に有効です。
FutzBoxを使用して、様々なディストーションエフェクトを生み出すことができます。以下は、「きれいな」ディストーションのかかったダイアログやボーカルトラックを作成するための一般的なヒントの一部です:
ハイパスオーディオフィルタを使用してオーディオのローエンドをロールオフする。
利用可能な様々なディストーションモード(Distortion Mode)を使用して、ディストーション量(Distortion Amount)とレクティファイ(Rectify)制御を別々に試聴および合わせて試聴。
EQを使用し、ディストーションオーディオに「存在感」を追加。
SIMプリセットが「ほぼ」必要な状態になっている場合、SIMセクションのスケール(Scale)制御を試してみる。
最後に、出力(Output)制御を使用して、変更を加えたオーディオと元のオーディオのレベルのバランスを取ることを忘れないでください。これにより、ディストーションを加えられたオーディオと元のオーディオ間のトランジションがスムーズになります。
古い真空管ラジオから聞こえてくるような音楽を生成したいような場合、FutzBoxはまさにそのようなエフェクトを作ることができます。更に、音楽がタイムリーである必要がある場合(例えば、1940年代のビッグバンドサウンドなど)、FutzBoxを適切に使用すれば手付かずのデジタル録音を可能な限り「レトロ」にすることができます。
音楽制作にオーディオ/ドラムループを使用するのは、一般的な方法ですが、FutzBox はそのように作られたオーディオソースの操作に最適です。これらの2バーのバックビートブレイクアウトに追加的なクランチが必要となった場合、FutzBoxは多種多様なサウンドを提供することができます。