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Actor-Mixer Hierarchyの構築

新規プロジェクトを設定してから、Project Explorerの、Audioタブで各種アセットの構造を作成します。ミュージック以外のアセットを含む構造が、Actor-Mixer Hierarchyです。このアクターミキサー階層にオブジェクトを追加して、階層内の様々なレベルでグループにまとめることで、相互関係を成立させます。ここで追加できるオブジェクトの種類を、下表に示します。

Object

アイコン

内容

Sounds

 

オーディオアセットを表すWwiseオブジェクトで、オーディオソースが含まれる。以下の通り、2種類のサウンドオブジェクトがある。

Sound SFX - サウンドエフェクトのオブジェクト。

Sound Voice - サウンドボイスのオブジェクト。

Containers

 

オブジェクト、または他のコンテナを含むオブジェクトグループで、特定の動作設定に従って再生される。コンテナ内の子オブジェクトに適用されるプロパティを設定できる。以下の通り、4種類のコンテナがある。

Random Containers - ランダムに再生されるオブジェクト(単数または複数)のグループ。

Sequence Container - 特定のプレイリストに従って再生されるオブジェクトやコンテナ(単数または複数)のグループ。

Blend Container - 同時に再生されるオブジェクトコンテナ(単数または複数)のグループ。Blend Container内のサウンドやコンテナは、RTPC使用によるGame Parameter値へのサウンドプロパティのマッピングが実行されるブレンドトラックにグループ分けが可能。Game Parameter値に基づいて、ブレンドトラック内のオブジェクト間にクロスフェードを適用することも可能。

 

Switch Containers - ゲームの特定エレメントに対して存在する様々な選択肢に対応するSwitchやStateに整理された、オブジェクトやコンテナ(単数または複数)のグループ。

Actor-Mixers

他のオブジェクトを入れられる、上位オブジェクト。アクターミキサーに設定されたプロパティは、その下にあるオブジェクトのプロパティに適用される。

また、アクターミキサー内のオブジェクトを、仮想フォルダでグループにまとめることも可能。

Virtual Folders

他のオブジェクトを入れられる、上位エレメント。仮想フォルダは、コンテナ、サウンドなどの子オブジェクトとすることはできない。

Work Unit

複数の人が同時に同じプロジェクトの作業ができるように、プロジェクトを分割するために使う上位エレメント。ワークユニットの中に、プロジェクト階層内のアセットを入れるほか、ステート、エフェクト、サウンドバンクなど他のWwiseエレメントも入れられる。

Physical Folders

プロジェクトで使用する他の物理フォルダやWork Unitを含めることができる、高レベルにあるエレメント。物理フォルダを、コンテナ、またはサウンドの子オブジェクトにすることはできない。

Adding objects to the Actor-Mixer Hierarchy

階層構築のスタート地点は、Work Unitです。新しい階層はDefault Work Unitから直接、作成し始めることができます。また既に作成されたWork Unitにオブジェクトを追加し始める方法も、チーム作業の場合によくとられます。Work Unitとソース管理の詳細についてはWorking with a teamをご参照ください。

実際に階層を構築するには、以下のいずれかを行います。

  • プロジェクト構造を設定してから、構造にオーディオファイルをインポートする。

  • オーディオファイルをインポートしてから、プロジェクト構造を作成してオーディオファイルを整理する。

    オーディオファイルのインポートと、これによってアクターミキサー階層の新規オブジェクトが作成される方法についてはManaging media files in your projectを参照してください。

Project Explorerのツールバーで、子オブジェクトを作成するには:

  1. Project Explorerの、Audioタブで、作成するオブジェクトを入れるWork Unitを選択する。

    Project Explorerのツールバーで、複数のアイコンが有効になる。

  2. リストで、追加したいオブジェクトのアイコンをクリックする。

    アクターミキサー階層の選択したワークユニットの下に、そのオブジェクトが追加されます。

  3. デフォルトのオブジェクト名を、内容が分かる名前に変更する。

    [注釈]注釈

    Wwiseのオブジェクト名に、‘:<>%*?”/\|.’ などの文字は使用できません。

    これで、階層に他のオブジェクトを追加する準備が完了する。作業前にオブジェクト同士の関係を充分に理解することで、適切に整理することができる。また、プロジェクトの後の段階において、時間の大幅な節約にもつながる。

Actor-Mixer Hierarchyの中に、子オブジェクトを作成するには:

  1. Project Explorerの、Audioタブで、作成するオブジェクトを入れるWork Unitを右クリックする。

  2. ショートカットメニューで、New Childを選択する。

    サブメニューに、追加できるオブジェクトのリストが表示される。

    この階層レベルで追加できるオブジェクトの種類は、以下の通りである。

    • Virtual Folder

    • Actor-Mixer

    • Switch Container

    • Random Container

    • Sequence Container

    • Blend Container

    • Sound SFX

    • Sound Voice

  3. リストで、追加したいオブジェクトをクリックする。

    アクターミキサー階層の選択したワークユニットの下に、そのオブジェクトが追加されます。

  4. デフォルトのオブジェクト名を、内容が分かる名前に変更する。

    [注釈]注釈

    Wwiseのオブジェクト名に、‘:<>%*?”/\|.’ などの文字は使用できません。

    これで、階層に他のオブジェクトを追加する準備が完了する。作業前にオブジェクト同士の関係を充分に理解することで、適切に整理することができる。また、プロジェクトの後の段階において、時間の大幅な節約にもつながる。

[ヒント]親オブジェクト、子オブジェクトを作成するための、ショートカット

Project Explorer内で、既定のキーボードショートカットを使い、簡単に親オブジェクトや子オブジェクトを作成できます。例えば、Shift+Alt+Fを押すと、デフォルトで親フォルダが作成されます。このように、あなたのプロジェクトで使えるショートカットを調べるには、ProjectメニューでKeyboard Shortcuts…をクリックし、Keyboard Shortcutsビューを開いてください。

Adding parent objects

ワークユニットの最初のオブジェクトを追加すれば、続いて他のオブジェクトをActor-Mixer Hierarchyに追加して、相互に親子関係を持たせることができます。親オブジェクトは他のオブジェクトを含むので、親オブジェクトを作成してから、既存のオブジェクトを移動して中に入れることができます。親子関係を設定するメリットは、親のプロパティを変更して動作設定を変えると、下の子オブジェクトにも適用されることです。Actor-Mixer Hierarchyのプロパティについては「About properties in the project hierarchy」を参照してください。

Project Explorerのツールバーで、親オブジェクトを作成するには:

  1. Project Explorerの、Audioタブで、親オブジェクトを追加するオブジェクトを選択する。

  2. Shiftキーを押して、選択したオブジェクトの親として追加できるオブジェクトのアイコンを表示させる。

  3. リストで、追加したいオブジェクトのアイコンをクリックする。

    アクターミキサー階層の選択したオブジェクトの親として、オブジェクトが追加されます。

  4. デフォルトのオブジェクト名を、内容が分かる名前に変更する。

    [注釈]注釈

    Wwiseのオブジェクト名に、‘:<>%*?”/\|.’ などの文字は使用できません。

親オブジェクトを作成するには:

  1. Project Explorerの、Audioタブで、親を作成するオブジェクトを右クリックする。

  2. ショートカットメニューでNew Parentを選択する。

    サブメニューに追加できるオブジェクトのリストが表示される。

    選択したオブジェクトの階層レベルによって、以下を新しい親オブジェクトとして追加できる。

    • Switch Container

    • Random Container

    • Sequence Container

    • Blend Container

    • Virtual Folder

    • Actor-Mixer

  3. リストで、追加したいオブジェクトをクリックする。

    アクターミキサー階層に新しい親オブジェクトが追加され、そのオブジェクトの種類に従いデフォルト名が付けられます。

  4. デフォルトのオブジェクト名を、内容が分かる名前に変更する。

    [注釈]注釈

    Wwiseのオブジェクト名に、‘:<>%*?”/\|.’ などの文字は使用できません。

[ヒント]親オブジェクト、子オブジェクトを作成するための、ショートカット

Project Explorer内で、既定のキーボードショートカットを使い、簡単に親オブジェクトや子オブジェクトを作成できます。例えば、Shift+Alt+Fを押すと、デフォルトで親フォルダが作成されます。このように、あなたのプロジェクトで使えるショートカットを調べるには、ProjectメニューでKeyboard Shortcuts…をクリックし、Keyboard Shortcutsビューを開いてください。

Managing objects in the Actor-Mixer Hierarchy

アクターミキサー階層ではショートカットメニューやWindowsの標準ショートカットを使って、オブジェクトの名前変更、カット、コピー、ペーストなどができます。なお、階層の構造を変える際は、以下に注意してください。

Moving objects

  • 階層内でオブジェクトの場所を変えると、移動先の親のプロパティや動作が、そのオブジェクトに適用される。

  • イベントと結び付いたオブジェクトを移動すると、そのオブジェクトのイベントへの結び付きが維持される。

Copying and pasting objects

  • オブジェクトをコピーして新しい場所にペーストすると、ペースト先の親のプロパティや動作がそのオブジェクトに適用される。また、その子オブジェクトにも適用される。

  • イベントと結び付いたオブジェクトをコピーすると、新しいオブジェクトにイベントが結び付かない。

Cutting/deleting objects

  • オブジェクトをカットまたは削除すると、その子オブジェクトも削除される。

  • 関連するコンバージョン済みオーディオファイルは、削除されない。関連するオブジェクトが存在しない、コンバージョン済みのオーディオファイルは、オーファン(Orphan / 孤立)ファイルと呼ばれる。オーファンファイルを削除するには、オーディオキャッシュのクリアが必要となる。オーファン(孤立)オーディオファイルの削除については「Clearing your cache」を参照してください。

  • イベントと結びついたオブジェクトを削除またはカットすると、そのイベントのオブジェクトが1つ不足する結果となる。


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