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トランジションの活用

インタラクティブミュージックを聞きやすくするための鍵が、トランジション(Transition)です。スムーズなトランジション(移行)なしでは、ゲームミュージックが常に展開しつづける1つの楽曲であるという錯覚が、失われてしまいます。下手につなぎ合わせた音楽セグメントは耳障りであり、ゲームのリアリズムを壊してしまいます。このような現象を回避するために、Wwiseでは、ミュージックオブジェクト間のトランジションをできるだけシームレスに行えるように、カスタム設定できます。

トランジションは、最初にあるソース(Source)セグメントと、次のデスティネーション(Destination)セグメントの間のスムーズな橋渡しの役割を担いますが、Wwiseには、これを効果的に仕上げるツールが準備されています。トランジションは、個別のセグメント同士で設定することも、セグメントの入ったコンテナ同士で設定することもできます。このようにして、不調和で急な楽節の切り替わりが防げます。

トランジションの活用例

例えば、ブロックパズルゲームを作る場合を考えます。プレイヤーは、ゲームを上手く進めている(ブロックを素早くクリアしている)か、手こずっている(ブロックが積み上がっている)か、常に2つの状態のどちらかにあります。これらの状態を反映するクールなミュージックが既に作曲してあれば、次は、それを最大限に活かす手段を考えます。1つの方法として、ミュージックが相互に切り替わる時に、そのトランジションが必ず、自然で音楽的になるように設定します。

今回の例のゲームのニーズに応えるため、「Puzzle Sounds(パズルサウンド)」というMusic Switch Containerを作成して、中に入れるMusic Playlist Containerとして、「Calm(落ち着き)」と「Panic(パニック)」の2種類を作成します。次に、ゲーム中の状況を反映する2つのゲームStateに、これらのコンテナをリンクさせます。2つのPlaylist Containerの切り替わりが上手く行われると、魅力的なミュージックスコアが生み出されます。トランジションの実装方法の例を、下図に示します。

今回の例では、2つのPlaylist Containerの間のトランジションを、フェードイン(Fade-in)カーブと、フェードアウト(Fade-out)カーブの設定で、スムーズにしています。コンテナからコンテナへの変更が、よりゆるやかで自然に感じられ、雑音も回避できます。


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