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Wwiseハーモナイザー(Wwise Harmonizer)

ハーモナイザーは、一種のピッチシフターで、転置ピッチとオリジナルピッチを組み合わせて2~3のハーモニーを作成するために使用することができます。Wwise Harmonizer プラグインを使用すると、オーディオ信号のデュレーションを変えずにピッチを変更することができます。ポリフォニック信号(すなわち、音声のみではない信号など)とともに使用可能で、上下にピッチシフトをすることができます。あるいは、単にドライ信号を全く含まない場合に、ハイクオリティピッチシフターとして使用可能です。

ウインドウサイズの選択

ウインドウサイズパラメータの選択は、クオリティの高い成果を生み出すための重要なステップです。デフォルト値(1024)は、ほとんどのコンテンツに対してうまく機能しますが、このパラメータのチューニングは、できるだけ少ないアーチファクトで最良のピッチシフトエフェクトを得るために不可欠です。より大きなウインドウサイズを設定すると、より良好な周波数分解能を得ることができますが、時間ドメイン分解能度の精度は低くなるので、過渡信号がより不鮮明になります。従って、ウインドウサイズパラメータは、時間分解能と周波数分解能の間の妥協点となります。

理想的なウインドウサイズは、オーディンコンテンツに依存しています。過渡信号(例えば、パンチ、ドラム、爆発など)には、小さめのウインドウサイズ設定が適していますが、より安定した周波数成分を持つ高調波信号(例えば、音声、楽器等)には、より正確な周波数分解能を提供する大きなウインドウサイズのほうが適しています。

Wwise Harmonizer プラグインプロパティ

Wwise Harmonizer プラグインには、一連のプロパティが含まれますが、これらのプロパティの多くはリアルタイムでの編集が可能で、RTPCを使用して特定のGame Parameterにマッピングすることができます。

項目

内容

Inclusion

このオブジェクトが含まれるのかどうかを示す。選択すると、このオブジェクトが含まれる。選択しないと、含まれないことを示す。 デフォルトでは全プラットフォームに適用する。プラットフォーム別のカスタマイゼーションの指定や設定を行う場合は、 Linkインジケータ (チェックボックス左)を使う。

チェックなしの場合は、Property Editorのプロパティや動作を設定できない。

Default value: true

Name

エフェクトインスタンスの名前。

エフェクトインスタンスは、エフェクトのプロパティ設定をまとめたものである。カスタムインスタンスとShareSetの2つのタイプがある。カスタムインスタンスは1つのオブジェクトだけに使用できるのに対し、ShareSetは複数のオブジェクト間で共有できる。

Effect

エフェクトのタイプ。

Shared by (Used by)

選択されているShareSetに現在サブスクライブされているオブジェクトのリスト。

エフェクトのカスタムインスタンスを編集している場合は、このフィールドが"Used by"となる。

検索フィールドが開き、標準的な英数字の検索によってマッチしない項目がビューで非表示となる。詳しくは「表の使用」を参照。

検索フィールドを閉じて検索フィルタを解除するには、Searchアイコン左のCloseアイコンをクリックする。

[注釈] 注釈

「List View」「Query Editor」「MIDI Keymap Editor」「Referenceビュー」で、ノードが閉じて非表示となっている項目は検索対象とならない。

エフェクトのプロパティ設定をデフォルト値に戻す。

エフェクトのカスタムインスタンスを編集している場合のみこのオプションが使用可能。

Notes

エフェクトに関する追加情報。

Input

このパラメータは、ハーモナイザーに処理されるチャンネルを決定する。

値:

  • As Input:全ての入力チャンネルが処理される(デフォルト)。
  • Mono/Center:センターチャンネルのみが処理される。モノラル信号も処理される。
  • Stereo:フロント レフト/ライト スピーカーのみが処理される。
  • L/R/C:全てのフロントスピーカーが処理される。センターがある場合は、センターも処理される。
  • L/R/Ls/Rs:フロントとリアのステレオペアが処理される。
  • L/R/C/Ls/Rs:全てのフルバンドチャンネルが処理される。
  • Left Only:レフトチャンネルのみがハーモナイザーに処理される。このモードは、エフェクトがバスに挿入される場合にCPU使用量を減らすのに有用で、エフェクトにルーティングされるオーディオコンテンツがポジショニングやパニングを使用しないモノラルサウンドであると想定する。ハーモナイズされた左チャンネルの結果は、フロントレフトおよびフロントライトチャンネル両方のウェットパスに適用される。しかし、ドライパスはオリジナルのチャンネルコンテンツを保持する。

Default value: As Input

Process LFE

このパラメータは、LFE チャンネルがハーモナイザーに処理されるかどうかを決定する。

Default value: false

Window Size

ウインドウサイズが大きくなると、より良好な周波数解像度を得ることができるが、過渡信号がより不鮮明になる。従って、このパラメータは、時間解像度と周波数解像度の間の妥協点となる。このパラメターの値を選択する方法についての詳細は、上記セクションを参照。

単位: サンプルフレーム(Sample frames)

Default value: 1024
Range: 256 to 4096

Delay Dry

ハーモナイズされた信号(ウェットパス)との同期を維持するためにドライ信号を遅らせるかどうかを決定する。

[注釈] 注釈

ハーモナイザーがAuxバスで使用されている場合、このプロパティは影響しない。この場合、ドライ信号はAuxバスに対して送信しているオブジェクトにより定義される。

Default value: true

ハーモナイザー ボイスパラメータ

Voice Enable

特定のピッチのボイス(音声)が有効化されるかどうかを決定。

[注釈] 注釈

不要なアーティファクトを避け、リソースを節約するために、(例えば、ゼロピッチまたは非常に低いボイスレベルを使用する代わりに)必要のないボイスを無効にすること。

Default value: false

Pitch Shift

このパラメータ(セント単位)で指定した量だけピッチが上昇または下降する。+1200 セントは1オクターブ上、-1200セントは1オクターブ下に、転置される。

単位: cents

Default value: 0
Range: -2400 to 2400

Voice Gain

ハーモナイズされた特定のボイスに適用されるゲイン量。ハーモナイズされた様々なボイス間のバランスを設定することができる。

Default value: 0
Range: -96 to 24
Units: dB

ボイスフィルタパラメータ

Voice Filter Type

ハーモナイズされたボイス信号に適用可能なフィルタリングのタイプを決定する。以下のようなフィルタが利用可能:

  • None(なし) ボイスフィルタを無効化。
  • Low Pass : 指定された周波数から高周波数の固定傾斜減衰を提供する。これ以下では、信号はほとんど影響を受けないが、より高い周波数は、カットオフ周波数点を超えると次第に減衰される。
  • High Pass : 指定された周波数から低周波数の固定傾斜減衰を提供する。これ以上では、信号はほとんど影響を受けないが、より低い周波数は、カットオフ周波数点を下回ると次第に減衰される。
  • Band Pass: 指定された中心周波数の周りの全ての周波数を除去する。中心付近の周波数範囲はQによって制御される。
  • Notch: 指定周波数範囲の固定減衰に幅変化を提供する。中心付近の周波数範囲はQによって制御される。
  • Low Shelf: 低周波数の指定範囲にゲイン/減衰を提供する。この曲線タイプは、Bass Tone Controlとしても知られている。
  • High Shelf: 高周波数の指定範囲にゲイン/減衰を提供する。この曲線タイプは、Treble Tone Controlとしても知られている。
  • Peaking: 指定周波数の増幅/減衰に幅変化を提供する。ピーク付近の周波数範囲はQによって制御される。

Default value: None

Voice Filter Gain

選択された周波数帯域のハーモナイズされたボイス信号の増幅量。この値を上げると、オーディオ信号がブーストされる。この値を下げると、オーディオ信号がカットまたは減衰される。

[注釈] 注釈

ローパス、ハイパス、ノッチおよびバンドパスカーブが選択されている場合、これらのフィルタタイプはパスバンドを0dBに正規化しているため、ゲインコントロールは使用できない。

Default value: 0
Range: -24 to 24
Units: dB

Voice Filter Frequency

ゲインの影響を受ける周波数スペクトルの部分。

単位: Hz

Default value: 1000
Range: 20 to 20000
Units: Frequency

Voice Filter Q Factor

ゲインの変化に影響を受ける中心周波数の周りの領域。低いQ値は、帯域範囲が広くなることを意味し、逆に高いQ値は、帯域範囲が狭くなることを意味する。

ローパス、ハイパス、ローシェルフおよびハイシェルフカーブが選択されている場合、このコントロールは使用できない。

Default value: 1
Range: 0.1 to 20

Output Levels
出力レベル

Dry Level

未処理の信号に適用されるゲイン。

[注釈] 注釈

ハーモナイザーがAuxバスで使用されている場合、このプロパティは影響しない。この場合、ドライ信号はAuxバスに対して送信しているオブジェクトにより定義される。

Default value: 0
Range: -96 to 24
Units: dB

Wet Level

ハーモナイズされたボイス信号に適用されるゲイン。

Default value: 0
Range: -96 to 24
Units: dB