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- 補遺
Strataコレクションでは、UCS(Universal Category System)ファイル命名規則がすべてのメディアとレンダリングしたファイルに使用されます。人間にも機械にも読める固有ファイル名を保証する命名システムです。UCSに慣れてくると、以下の情報をファイル名からすばやく読み取れるようになります:
サウンドの概要
サウンドの作者
サウンドの所属カテゴリ、サブカテゴリ
作成対象のプロジェクトまたはコレクション
サウンドエフェクトデータベースプログラムがファイル名を解析し、カテゴリ分け、サーチ、サウンドの検索などを容易にするメタデータを取得します。UCSファイル名をローカライズすることもできます。急速にグローバルスタンダードになりつつあり、多くのオーディオデザイナーが使用しています。
UCSは以下のパターンに従った標準フォーマットの複数のブロックを使用してファイル名を形成します。
CatID-UserCategory_VendorCategory-FXName_CreatorID_SourceID_UserData
必須のブロックと任意のブロックがあります。Strataはデフォルトで5つのブロックを使用します。各UCSブロックの詳細は下表をご参照ください。
|
ブロック名 |
必須 |
Strataでデフォルト使用 |
概要 |
|---|---|---|---|
|
CatID |
任意 |
任意 |
UCSで定義されたカテゴリまたはサブカテゴリの略称。 |
|
UserCategory |
× |
× |
ユーザ定義のCatIDブロックの任意のテール拡張で、マイクやパースペクティブなど。 |
|
VendorCategory |
× |
任意 |
任意でFXNameブロックのヘッダを拡張し、ベンダーがコレクションの特定カテゴリを定義するために使用できます。例えば銃器、車両、場所の具体的な名前など。 |
|
FXName |
任意 |
任意 |
概要またはタイトル(25文字未満) |
|
CreatorID |
任意 |
任意 |
サウンドデザイナー、レコーディスト、またはベンダー。 ほとんどのStrataコレクションでは、これはコラボレータを表す略語を連結したものになります。例えば、一部のコレクションのCreatorIDはAKBOOMですが、これはAudiokineticとBOOM Libraryを組み合わせたものです。 この値はREAPER Project SettingsダイアログのNotesタブのAuthorフィールドに表示され、ファイル名文字列の$author REAPERワイルドカードの値として使用されます。 |
|
SourceID |
任意 |
任意 |
プロジェクト、ショー、コレクション名、または略称 |
|
UserData |
× |
× |
ユーザ定義のIDや番号などの情報用の任意のブロックで、確実にファイル名が固有となるために使用します。マイクロフォンの種類、場所、パースペクティブなどを記載するために使用することも可能です。 |
Strataでは5つのブロックを必須のブロックデリミタを適宜使った上で使用します。
CatID
_VendorCategory
-FxName
_CreatorID
_SourceID
以下のファイル名は対応するブロックに実際の値を挿入した例です。
GUNAntq_Pistol Muzzleloader-Shot 01 Composite_AKB00M_Historical Firearms.wav
この例ではCatIDの値がGUNAntq、SourceIDの値がHistorical Firearmsなどとなっています。
UCSでは以下の通りホワイトスペースの使用が認められ、アンダースコア(_)やハイフン(-)のデリミタの使用には具体的なルールがあります:
- Prefix UserCategory
_ Suffix CatID if no UserCategory
_ Suffix UserCategory
- Suffix VendorCategory
_ Prefix CreatorID
_ Prefix SourceID
_ Prefix UserData
ファイル名でこれらのデリミタ文字をほかの場所で使用することはできません。サウンドエフェクトライブラリデータベースなどのコンピュータソフトウェアがUCSの名前を正しく解析するために、デリミタの適切な使用が不可欠です。
詳細は Universal Category System のウェブサイトをご参照ください。
レンダリングしたファイルや組み込みメタデータがユーザ独自の規則に従って命名されるように、Strataサブプロジェクトを設定することができます。REAPERは「データリージョン名」で指定された文字列と一部のプロジェクト設定に基づいてファイル名やメタデータを生成するため、これらの値を変更した場合は、それ以降にファイルをレンダリングすると変更後の値がファイル名とメタデータに適用されます。
プロジェクトでファイルの命名規則を特に決めていない場合は、Strataでデフォルトで使用されるUCS命名規則を強く推奨します。UCSファイル名を維持するためには、以下のフォーマットに従って正しい位置で正しいデリミタを使用し、データリージョン名にコンテンツを追加する必要があります。
CatID-UserCategory_VendorCategory-FXName_CreatorID_SourceID_UserData
デフォルトではStrataサブプロジェクトのデータリージョン名にUserCategoryやUserDataの値は含まれていませんが、データリージョン名にこれらの値を追加して、レンダリングしたファイルの名前にこの情報を含めることができます。データリージョン名にすでに含まれているSourceIDなどの値を変更することもできます。
データリージョン名の値を追加または変更する方法:
REAPERメニューバーでView > Region Marker Managerの順にクリックします。
黒のデータリージョン名をダブルクリックします。データリージョン名のフォーマットは次の通りです。CategoryFull=;Category=;SubCategory=;CatID=G;UserCategory=;VendorCategory=;SourceID=;UserData=;Explanations=;Synonyms=;OpenTier=;

該当するブロックの後にカーソルを置き、適切なデリミタを用いて以下に示すように既存の値を変更します。
例:
UserCategoryを追加するには、次のフォーマットを使用します。UserCategory=- <MyCategoryName>(例:UserCategory=-FPS)
UserDataを追加するには、次のフォーマットを使用します。UserData=_ <MyData MyNumber>(例:UserData=_Version 1.00)
SourceIDを変更するには、次のフォーマットを使用します。SourceID=_ <MySourceID>(例:SourceID=_My Custom Collection)
Enter を押します。これ以降、レンダリングしたリージョンのファイル名には、常に追加した値が表示されます。
ワイルドカードの式では、ほとんどのワイルドカードが$regionではじまります。つまりワイルドカードの値は、残りのワイルドカードに応じてデータリージョン名またはレンダリング対象として選択したリージョンから取得されます。唯一の例外はCreatorIDです。CreatorIDのワイルドカードは$authorであるため、Authorプロジェクト設定から取得されます。
CreatorIDの変更方法:
REAPERメニューバーでFile > Project Settingsの順にクリックします(またはAlt+Enter)。
開いたProject SettingsダイアログでNotesタブを選択します。
Authorフィールド内のテキストを希望の名前に置き換えて、OKをクリックします。
これ以降、レンダリングしたリージョンのファイル名には、入力した値が表示されます。