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Speaker Panningと3D Spatializationをクロスフェードさせる

Speaker Panningと3D Spatializationの同時利用が適している場面もあります。典型的な例が、パンニングが必要な環境から、スペーシャリゼーションが必要なところへの移動です。

例えばプレイヤーが車内で音楽を聴いているときは、音のアウトプットにDirect Assignmentを使うとします。一方、プレイヤーが車外に出て街中を歩くときは、デザイナーがオープンワールドのサウンドアウトプットと、3D Spatializationのオプションを適用すると思われます。ここで、プレイヤーが車のドアを開けて外の道に踏み出したときに、ポジショニングのアプローチが切り替わるのを、目立たせたくありません。そこで、トランジションを徐々に行えば、現実的でスムーズな切り替わりに感じられます。

Wwise内で3D Spatializationの設定をNoneにしないと、Speaker Panning / 3D Spatialization Mixスライダを利用できます。設定値0は3D Spatializationなし、100はSpeaker Panningなしを意味します。その両極端の間では、その比率に基づいて2種類のポジションアウトプットが組み合わせられます。

例えば上記の例では、音楽オブジェクトのSpeaker Panning / 3D Spatialization Mixに対してRTPCを設定し、距離に基づくGame Parameterを適用します。プレイヤーが車から離れるほど、スライダーの値が下がる設定とします。車から離れていくと、最初はまだ車内の音楽が聞こえても、標準的なステレオミュージックのアウトプットから、徐々にスペーシャリゼーションを適用したゲームワールドのサウンドスケープの一部となっていきます。

[注釈]異なるポジションタイプをクロスフェードさせると、CPU負荷がやや増加します

全体への影響は限られていますが、Speaker Panningと3D Spatializationの両方をクロスフェードさせると、2つのポジションタイプを計算する必要があり、1種類だけの場合と比較してランタイムCPUの負荷が高くなることに注意してください。


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