バージョン
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概要

ゲームをよりダイナミックに仕上げるために、一部のオブジェクトのプロパティをゲーム内の特定パラメータ値に結びつけることができます。Wwiseでは、RTPC(Real-time Parameter Control / RTPC)を使ってこれを実現できます。RTPCを作成するには、複数のポイントでカーブを設定します。ゲーム側のパラメータ(Game Parameter)に、Wwiseで設定したプロパティが連動する関係を、このカーブで設定します。ゲーム中にGame Parameterが変化すると、WwiseがRTPCカーブを使用して、対応する適切なプロパティ値を判断します。

RTPCの活用例

例えば、ファーストパーソンシューティングゲームで、メインキャラクターの呼吸を、ゲーム中のキャラクターの疲労レベルに合わせる方法を考えます。キャラクターの疲労レベルが低い時には、呼吸サウンドを極めて静かにして、疲労レベルが高い時には、呼吸サウンドを大きくします。この場合、RTPCを利用して、Game Parameter(ここでは疲労レベル)を、Wwiseのプロパティ(ここではボリューム)にアサインします。次に、グラフビューを使って、呼吸サウンドのボリュームレベル(Breath volume)を、メインキャラクターのゲーム中の疲労レベル(Level of fatigue)に、マッピングします。

RTPCを、ゲーム中の他のエフェクトにも使用でき、例えば、水の深さに連動してローパスフィルタの数値を変えることや、爆発の強度に連動して低周波エフェクトの数値を変えることができます。

Wwiseの、RTPCを理解する

WwiseのRTPCの作成には、以下が伴います。

Game Parametersは、Project ExplorerのGame Syncsタブや、RTPCタブで、定義できます。あるプロパティ値と、Game Parameterとの関係は、Property Editor、Effect Editor、またはAttenuation Editorの、RTPCタブで設定します。また、選択したパラメータのプロパティを、RTPCタブのサイドパネルで直接、調整することもできます。

ゲームから送られるGame Parameter値(X軸)を、Wwiseオブジェクトのプロパティ値(Y軸)に対してマッピングすることで、そのオブジェクトのプロパティ変化を設定できます。コントロールポイントを設定すると、Wwiseがその間を補間そて、RTPCカーブ(RTPCのグラフ)が作成されます。

1つのオブジェクト、バス、Attenuationインスタンス、またはEffectインスタンスに対し、複数のカーブを設定でき、各カーブが、オブジェクトの1つのプロパティと、1つのパラメータまたはモジュレータとの関係を表します。比較のために複数のカーブを同時に表示することも、1つだけを表示することもできます。

RTPCのサイドパネルを使う

Game Parameter、MIDI Parameter、Wwiseの3つのモジュレータなど、どの場合もRTPCのX軸のオブジェクトは、プロパティ値として変数を設定できます。どのオブジェクトも、個別にProperty Editorで開き、そのオブジェクトに設定されたプロパティを確認し、必要に応じて調節できます。ただし多くの場合、RTPCタブでプロパティ値を直接、微調整した方が簡単です。サイドパネルに、選択中のRTPCのX軸のオブジェクトのプロパティ値が必ず表示さるので、基本的に、ここで直接編集できます。

複数のRTPCを選択すると、サイドパネルに、それらのプロパティやプロパティ値が一緒に表示されます。RTPC同士で、あるプロパティが共有され、プロパティ値がRTPCによって異なる場合は、ダッシュ記号が表示されます。

[ヒント] RTPCへのレファレンスの見つけ方

RTPCへのレファレンスを確認する方法は主に2種類あり、直接RTPCタブで使えます。

  • RTPCのショートカットメニューで、 Find All References コマンドを使いReferencesビューをプロンプトし開くと、どのオブジェクトがこのRTPCを使っているのかを確認できます。

  • さらに直接的な方法として、サイドパネルの右上にある数字付きのReferencesボタンをクリックします。これでも、情報の入ったReferencesビューが開きます。


[ヒント] RTPCの情報をすべて、ビューに表示させる

RTPCタブにスプリッターが2つあり、その分割線をドラッグすると、タブの3つのパネルの大きさを調節できます。

  • Horizontal: RTPCのリストとグラフビューを分けるスプリッター。

  • Vertical: RTPCのリストとサイドパネルを分けるスプリッターで、サイドパネルには関連プロパティが表示されます。

ブレンドトラック内のRTPC

オブジェクトのプロパティと、ゲーム内のパラメータとの間に、より複雑な関係を設定するには、Blend Containerのブレンドトラック内でRTPCを利用します。Blend Container内の、RTPCの使用については「Blend Containerの中身と、再生方法の設定」を参照してください。

[注意] 注意

RTPCは、プロジェクトにある全てのオブジェクト、バス、減衰インスタンス、エフェクトインスタンスに対して、設定することができますが、メモリやCPUに対する負荷が大きくなるため、対象を厳選して利用することが重要です。


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