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インタラクティブミュージックを理解する

優れたインタラクティブミュージックは、ゲームプレイに適宜対応する、変化に富んだ意味のあるミュージックスコアを提供するので、ゲームエクスペリエンスが強化されます。例えば、格闘中はテンポを早くして盛り上げ、平和的な状況では落ち着いた軽いミュージックにできます。また、特別なイベントを、Stinger、つまり既存の音楽に重ねて再生する短いミュージックを使い、強調できます。

また、巧みに設定されたインタラクティブミュージックのプロジェクトでは、貴重なリソースが最大限に活用されます。一般的に、ビデオゲームのミュージックスコアに対するソースミュージックの割合は大変小さく、作曲した1時間のミュージックを、ゲームプレイ30時間もたせることも、珍しくありません。Wwiseを利用すれば、効率性のニーズに対応しつつ多様性も提供できるように、再生方法を工夫できます。個別のミュージックピースを順番に、またはランダムな順で再生したり、ミュージックピースを構成するトラックを個別に再生したりすることもできます。このようにして、実際のミュージック素材が短くても、その何倍もの長さの、絶えず展開する数時間にもおよぶミュージックが、ゲームに提供されているかのような錯覚が起きます。

インタラクティブミュージックの活用例

例えば、アドベンチャー系パズルゲームの作成を考えます。プレイヤーは、さっそうとした考古学者で、宝や冒険を求めて、古い寺院を探索します。

ゲーム中にプレイヤーが行うアクションは主に3つあり、寺の中を探検し、罠を避け、寺の守護神達と戦います。まず、それぞれのアクションに対応するゲームStateとして、「Exploring(探検)」「Sneaking(忍び足)」「Fighting(ファイト)」をWwiseで定義します。これらのStateを利用して、ゲーム中の場面ごとにWwiseが再生するミュージックを決めることで、アクションに適したサウンドトラックを確実に再生します。

インタラクティブミュージック機能で達成できるエフェクトの様子を、下図に示します。

インタラクティブミュージックを使って、ゲームミュージックを長く、おもしろみのあるものにすることもできます。何しろ、もしゲームで探索できる場面が美しくエキゾチックであれば、何時間もかけて探りたいと思うかもしれません。それなのに考古学者の探検に伴うミュージックに繰り返しが感じられると、がっかりして、不満に思うでしょう。インタラクティブミュージックを使えば、限りあるソースの素材を、延長できるのです。

総合的にみてインタラクティブミュージック機能は、時間潰し用のシンプルなゲームを、展開し続けるようなエクスペリエンスに引き上げてくれる、多彩なツールといえます。プレイヤーは、考古学者キャラクターの興奮と緊張感を体感するうちに、ゲームの熟考された罠やパズルを探るために、もう少し時間を費やすことになるかもしれません。


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