バージョン
リソースの問題を解決する時に活躍するのが、Wwiseのプロファイラ機能です。オーサリングアプリケーションであるWwiseを、起動中のゲームに接続してリアルタイムでキーパフォーマンス情報をキャプチャーすれば、オーディオエンジン関連の現象をほぼ全て解明できます。プロファイラ機能はインゲームのオーディオ状態を測るための確実なバロメーターであり、デバッグする際は深いレベルまでアクセスできます。
Wwiseは以下の2種類のプロファイリング機能を提供します。
ゲームのプロファイリング
ゲームオブジェクトのプロファイリング
ゲームのプロファイリングを行うと、サウンドエンジンやプロジェクト構成の様々な観点から、パフォーマンス要件や要求に関する情報が表示されます。サウンドやモーションのエフェクトがプラットフォームのパフォーマンスに与える影響を累積値としてリアルタイムで表示できるので、個別のボイスの影響を調査できます。
一方Game Object Explorer画面は、ゲームオブジェクトやリスナーを観察するためのスタート地点です。ゲームに登録されたゲームオブジェクトを全て表示した一覧から、Wwiseで監視するゲームオブジェクトやリスナーを決定します。あるゲームオブジェクトを監視対象として選択すると、Game Sync Monitor画面に表示され、ゲームオブジェクトとリスナーの両者がGame Object 3D Viewer画面に表示されます。
ゲームオブジェクトのプロファイラ機能でもサウンドエンジンのアウトプットを分析しますが、個別のゲームオブジェクトの観点から結果を表示します。ゲームオブジェクトをトラッキングするので、リアルタイムでゲームオブジェクトの行動や動作傾向を観察することができます。これは問題を起こしているゲームオブジェクトなどの検出に使えます。
ゲームオブジェクトは、ゲーム内に存在する個別のアクターや物体のことです。例えばプレイヤーキャラクター、ノンプレイヤーキャラクター(NPC)、ウェポン、ビークルなど、サウンドを出すゲーム内の全てのオブジェクトやエレメントに、オーディオプログラマーがゲームオブジェクトを登録または作成します。ゲームオブジェクト用のプロファイラ機能(Game Object Explorer、Game Object 3D Viewer、Game Sync Monitor)は相互に補完し合いながら、ゲーム中やシミュレーション中のゲームオブジェクトとリスナーを観察します。